新聞販売店で働く人たちの雇用形態は様々ですが、慢性的な人出不足が深刻な新聞販売店にとって、アルバイト従業員の重要性がますます高まっているようです。
ひとえにアルバイト従業員と言っても、中高年の方もいれば大学や専門学生、18歳未満の方たちなど年齢層も様々です。
そのほとんどの場合、新聞配達スタッフとして貴重な戦力を担っています。
しかし、新聞配達のアルバイトと言うものは、配達エリアを任されることもあって週5~6日の勤務が求められるのがこれまでの常識でした。
しかも、年に数回の休刊日以外は休まず、毎日配達するのが新聞です。
そうなると、「手軽に仕事をしたい!」と言う求職者の方たちには、新聞配達のアルバイトは「ちょっと重たい仕事」に映っているかもしれません。
そこで、新聞販売店も貴重なアルバイト人材を確保するために、最近では重い?労働条件の見直しを図り、募集要件に「手軽さ」をアピールした新聞販売店の求人票も見受けられるようになりました。
例えば、横須賀市のある読売センターでは、週5~の常識を打ち破り「週3~OK」としています。
●出勤時間:0:00~2:30の間
●退勤時間:1:30~5:00の間
●勤務日数:週3日~OK。曜日ご相談ください。
また、名古屋市の別の新聞販売店では、週2日~の勤務が可能となっているようです。
●勤務時間:朝刊配達/03:00~06:00、夕刊配達/15:00~17:00
●勤務日数:週2日~OK。朝刊のみ、夕刊のみの勤務可。
●シフト:自己申告制
新聞配達アルバイトの魅力とは?
これまで新聞配達のアルバイトをしたいと思っていても、労働条件が合わず敬遠していた方も少なからずいたことでしょう。
しかし、条件が緩和されればWワーカー志向の方や学生アルバイターの方たちにも、新聞配達の仕事が視野に入ってきます。
しかもそれだけではありません。
新聞配達と言う仕事の特徴が、学生アルバイターを中心に「仕事との相乗効果」をもたらすことも期待できます。
一体どんなことなのか?いくつか取り上げてみましょう。
仕事をしながらトレーニングできる!?
新聞配達は、ズバリ「身体が資本」の仕事と言えます。
配達場所によっては、階段の上り下りが必要ですし、時間が押している場合は、新聞を片手に小走りで往復することもあり得ます。
また、百単位の新聞をバイク(自転車)の荷台に自らで載せる必要もありますし、また、運転する際にもバランス感覚が必要です。
仕事をしながらトレーニング感覚で筋力、瞬発力、バランス感覚を養えるのは、身体を鍛えたい人にとって一石二鳥の仕事かもしれませんね。
もう、些細なことでへこたれない!?
新聞配達の仕事経験者の多くが口にするのが、「新聞配達の仕事は、朝早いのが大変ではなく、どんな悪条件でも配達をまっとうすることだ!」と言っています。
たしかに、早起きは慣れるまでは大変ですが、しばらく続けていくうちに身体が自然と順応していくものです。
しかし、新聞配達の仕事は購読者のお宅へきちんと新聞を届けることが使命です。
寒い日も暑い日も、雨の日でも雪の日でも外の環境がどうであれ、新聞配達員として賃金(労働対価)をもらっている以上は、しっかり使命を果たすことが基本なわけです。
新聞配達の仕事を通じて、「やり遂げる」「まっとうする」「へこたれない」という意識が自然に身につくことでしょう。
学生アルバイターであれば、新聞配達で身につけた自己完結力は社会に出てからも大いに役立つはずです。
“考える力”が「できる人間」に仕立て上げる!?
これまで「新聞配達は、気力、体力が必要である」と申し上げてきましたが、もう一つ重要な要素があります。
それは「考える力」です。
何事も「できる人」と「そうでない人」の差は、この「考える力の差」と言っても過言ではありません。
これは新聞配達の仕事も同じです。
毎日同じことを決まった通りに行うルーティーン・ワークのように見えますが、実は色々と自分なりの工夫を凝らす要素が多いんです。
自転車やバイクへの新聞の荷積みの方法から始まって、最適なルートの開拓やポストへの素早い投函方法など、配達時間を短縮するための方法は自分のアイディア次第で変わります。
また、新聞配達のアルバイトの賃金形態は、「時給制」ではなく配った件数に応じた「歩合制」が基本です。
配達時間を短くできればその分、時給単価も上がることになります。
もしもっと稼ぎたいなら、件数を増やすことも可能でしょう。
新聞配達の仕事を通じて、この「考える力」を養うことで「できる人とは何か?」を身をもって実感できることでしょう。
まとめ
今、新聞販売業界はより一層人手不足が深刻な状況で、「いかに人材を確保するか?」が喫緊の課題です。
そんな中、働き方改革によってもたらされた「副業解禁」の流れもあります。
これを「追い風」にしたい新聞販売店は、従来の週5日~という勤務日数の常識を打ち破り、週2日~でも働ける環境を整える動きが広がっているようです。
この流れは、学生アルバイターにとって職探しの選択肢が増えることになります。
働き手にとっても、こういった機会をうまく活用して、労働条件だけに着目するだけでなく、新聞配達という仕事を通じて得られるメリットや相乗効果なども考慮したいものです。
雇う側も働く側もお互いがメリットを授かることで、業界活性化にも繋がっていくではないでしょうか。