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業界用語|新聞販売店.COM

世の中には色々な仕事がありますが、一つの仕事にどっぷり漬かっていると自然と身についていることがあります。
それは、その仕事(業界)ならではの独特の会話術です。

<あるタクシー運転手の仲間同士の会話で…>
「いや~、昨日さ、えらいワカメ乗せたんけどさ~、それがオバケで大当たりだったよ!」

<ある不動産会社の営業マン同士の会話で…>
「紹介された物件見てきたけど、ドンツキで上物バタバタだったからきついかもね~」

さて、この2つの会話を聞いてすぐに理解できる人は、かなりの業界通?かもしれません。
普通の人は「???」となって当然です。

このような会話は、特定の仲間内だけで通じる言葉で、いわゆる「隠語(いんご)」や「略語(りゃくご)」を使ったコミュニケーションの一つです。
その中で、特に仕事色が強く、慣習化されたものが「業界用語」となり、定説化するわけです。
おそらく世の中にある業界の数だけ独特の業界用語が無数に存在することでしょう。

タクシー業界などは、お客さんを乗車中に無線でさまざまなやり取りをする場合が多いので、隠語が多く飛び交う業界として有名です。
主として秘密を守ったり、部外者にわかるのを避けたりするため用いられているのが大きな理由です。

ただ、仕事上で使われる理由はそれだけではありません。
業界用語や隠語を用いたコミュニケーションは、仕事の効率性を高める効果があるのです。

業界用語や隠語に多くみられる共通点は、特定のものを「比喩(ひゆ)=何か別のものに置き換えたり例えること」や、「省略」したりして一言で表現されるのが特徴です。

先程のタクシー運転手や不動産営業マンの会話の例で、隠語を解明してみましょう。

「ワカメ」…酔っ払い客を指しており、ゆらゆら揺れていることから用いられている。
「オバケ」…長距離利用客の意味で、めったに出会うことが無いため用いられている。

「ドンツキ」…行き止まりの道路で、一番奥の突き当りにある土地のこと。(=ドン詰まりのツキあたり)
「バタバタ」…その土地に上にある建物(住宅等)が古く、経年劣化が進んでいる価値がない家のこと。

このように、会話する者同士が一つ一つの隠語の意味を理解していれば、必要最小限のやりとりでコミュニケーションができてしまうわけです。

隠語の会話|新聞販売店.COM

新聞配達の仕事も業界用語がある!

では、新聞(販売)業界はどうでしょうか?
もうこの業界で働いている方はご存知でしょうが、他の業界に負けないくらい多くの隠語が存在します。
例えば…
「〇〇君!◯丁目の〇〇さん契約とれたから、明日から即入でお願いね~」
配達業務を行う方でしたら、こんな会話が日常的に交わされます。
この会話での隠語は「即入(そくにゅう)※」です。※即入れ(そくいれ)と言うこともあります。

この意味するところは、新たに新聞の購読契約をしてもらったお宅に翌日から配達を行うことを指しています。
通常、新聞の定期購読契約は月単位になります。
本来であれば、契約を交わした翌月の1日からの配達となるのですが、契約をしていただいたお礼として、月半ばであっても翌日からすぐに新聞の配達を開始するのが慣例化されています。
その場合、料金も日割り計算などして請求することももちろん可能ですが、サービスとして契約月は無料とする販売店も多いようです。

ですので、「明日から配達します!」と言ったのに配達されていなければ即クレーム、さらに解約といった事態にもなりかねませんので聞き逃しは禁物の隠語です。

一方、それとは逆に「即止め(そくとめ)」という隠語も存在します。
「即止」(そくとめ)はその名の通り、「即入」と反対の意味で、明日からの配達を止めることを指します。
一般的に「即止」になるのはクレームが原因の解約や、引っ越しに伴う契約打ち切りなどが考えられます。
もし、即止になった家に配達してしまうとクレームがさらに大きくなる可能性がありますので、これも聞き逃しできないワードです。

その他にも、「誤配(ごはい)=違う銘柄の新聞を配ったり、違うお宅へ配ること」や「欠配(けっぱい)=配達員が無断欠勤で配れないこと」など配達に関連する隠語は様々あるようです。

まとめ

どんな業界であれ、はじめて身を置く方にとって業界用語や隠語の壁は誰にでもあたります。
しかし、先輩や上司であっても新人の頃は誰もがあたっている壁なので、臆することはありません。
但し、何年も業界に身を置きながら、いつまでもわからないままにしておくと一向に順応することができません。
いち早く慣れるためには、職場や業界の人と積極的に会話に参加し、意味不明な言葉はその場で教えてもらい、確実に自分のものにしていくことが大切です。
業界用語を使いこなせるようになれば、円滑なコミュニケーションができるばかりでなく、一人前の証(あかし)として仲間意識が格段に強まり、楽しみながら仕事ができること間違いなし?です。

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