よく自分たちの「住まい方」を語るうえで、「購入派」か「賃貸派」か、「一戸建て派」か「マンション派」など、度々議論が交わされているのを耳にします。
例えがちょっとズレたかもしれませんが、新聞配達の仕事人同士でも、「一軒家が密集するエリアと団地やマンションなどの集合住宅エリアなら、配達するならどっちが良いか?」と言った会話が交わされます。
もちろん、これは地域性もありますし、各人の経験によって好みもあるので一概に「こっち!」とは言いきれない部分はあります。
そのあたりは一旦置いておくとしまして、客観的に「一戸建て」と「集合住宅」それぞれに配達する際の、特徴ポイントを取り上げてみることにします。
一軒家が密集するエリアの特徴
このケースは、担当するエリアが広範囲になる可能性があり、最初のうちは配達する家やルートを覚えるのが少し大変かもしれません。
特徴としては、家から家への「平面(横移動)」の移動のため、バイクなどの乗り物を使えば移動が楽だという点が挙げられます。
また、昔からある住宅地の場合、引っ越しによる家主の移り変わりも少ないため、他新聞への引き抜き・移動などがあったとしても、一度配達地域を覚えてしまえば、その後の対応も比較的簡単です。
このようなことから、一軒家が並ぶ住宅地の場合、最初のうちこそ大変だけど、慣れてしまえば肉体的にも楽にこなせるようになる点は魅力かもしれません。
団地やマンションなどの集合住宅エリアの特徴
アパートやマンションなどの集合住宅が多く存在する場合、少し話が複雑になってきます。
基本的にアパートやマンションの場合、新聞は各戸の新聞・郵便受けに直接配達しなければなりません。
そのため、階段の上り下りという「立体(上下動)」の移動が続くと、シンドさを感じることもあります。
さらにちょっとややこしくなるのが、最近では当たり前になっている「オートロック付きマンション」への対応です。
というのも、オートロックがついている場合、それぞれの建物によって配達方法が異なるからです。
よくあるケースは、1階にある集合ポストにまとめて配達するという方法です。
この方法ですと、一か所ですべて配達できますから、作業がとても効率的です。
しかし、建物の住人としては、新聞を取りにいくためにイチイチ1階にある集合ポストまで足を運ぶ必要があるので、各住戸の玄関ドアポストに直接投函を依頼されるケースもよく見られます。
そのような場合は、配達する時間帯に一度オートロックを解除してもらい、配達員が各戸まで直接投函する方法と新聞販売店にオートロックの解除番号を知らせて、同じように直接投函するという方法で対応します。
いずれの方法でも、建物の管理面や防犯上のリスクを住人が背負うことになりますが、「便宜上の観点」を優先してこのような対応を求めるケースは増えています。
では、配達効率の面ではどうでしょうか?
1つのマンションに何軒も配達する戸数があれば効率的に配達することは可能ですが、もし、一つのマンションで配達先が一つしかない場合、しかもオートロック付きマンションが自分の配達エリアにいくつもある場合、配達に余分な時間がかかることも覚悟しなければなりません。
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いずれにしましても、配達員さん達は自分の担当する配達エリアが一戸建てが多いか、集合住宅が多いかにかかわらず、大切な購読者に新聞を確実にお宅に届けることが使命です。
街の配達員さんは、日々頑張って新聞を届けているんですね~。