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業務委託|新聞販売店.COM

今、日本では「働き方の多様化」がどんどん進んでいるように思います。
皆さんのまわりにも正社員、派遣社員、パート・アルバイト、フリーランス、副業、起業した人など、様々な形態で働いている方がいることでしょう。
これは、新聞販売店における働き方にも同じことが言えます。
例えば、新聞配達の業務形態には、「正社員」もあれば「アルバイト・パート」そして「業務委託」という形もあります。
正社員やアルバイト・パートは、イメージしやすい形態ですが、「業務委託」と言う働き方に関しては、今一つ「?」の部分もあるかと思います。
新聞販売店の求人広告をみても「新聞(朝刊)配達スタッフ募集/雇用形態:業務委託」と言うような募集要項をよく見かけます。
「正社員でもアルバイトでもなく、業務委託?」
一体、働き方の何が違うのか、気になるところです。
そこで、今回は「新聞販売店における業務委託の働き方」について取り上げて見ましょう。

そもそも業務委託って何?

業務委託を簡単に説明すると、「依頼主から託(たく)された業務を請け負って報酬を得る働き方」と言ったところです。
新聞配達の仕事で言えば、その依頼主は「新聞販売店」です。
つまり、「依頼主である新聞販売店から配達という業務を①外部の人に任せ、その対価として②報酬を支払う」と言う表現にすると、いわゆる正社員やパート・アルバイトとの働き方の違いが分かると思います。

①外部の人に任せる

新聞販売店という枠で言えば、社員(アルバイト・パート含む)は内部の人、業務委託は外部の人という分け方になります。
内部、外部を分ける違いは、契約方式によって決まります。
これも簡単に説明すると、内部の人は、新聞販売店と「雇用契約」を結び、外部の人は「業務委託契約」結んで業務を遂行するわけです。

② 報酬を支払う

もう一つの違いは、仕事の対価をどんな名目で受け取るかです。
社員として(つまり、雇用契約を会社と結んでいる人)働いている場合、その対価は「給与」という名目で受け取るのに対し、業務委託契約を結んでいる外部の人は、委託業務の成果(出来高)に応じて、「報酬」という形で対価を受け取ります。

業務委託という働き方は得なの?

では、社員として働く場合と業務委託で働く場合、どちらの働き方が得なのでしょうか?
これには、業務委託の特徴からメリット、デメリットを見ると判断できるかもしれません。

業務委託の特徴とは

業務委託は、依頼主と雇用関係はありませんので、言って見ればお互いが「事業者同士」みたいな間柄です。
つまり、社員のように会社と主従関係はなく、原則、指揮や命令下で動く必要がありません。
考え方としては、依頼主から委託された業務を決まられた期日までに成果物をきちんと納めれば良いのです。
従って、労働日数や労働時間という概念もなく、社員のように会社で規定された勤怠、残業などで拘束されることはありません。

次に、業務委託の大きな特徴の一つに「報酬形態」があります。
社員の場合は、労働の対価を「給与」という形で受け取るのに対して、業務委託は「出来高に応じた報酬」という形で受け取ります。
つまり、出来高に応じて請求書を起こし、依頼主は決められた期日までに請求金額を委託者に支払うというイメージです。
そこで、一つ気になるのが保険や保障がどうなっているかです。
会社と雇用契約を結んでいる社員の場合、雇用保険、社会保険、労働保険など労働基準法のもと生活を保障する制度が利用できます。
一方、業務委託契約の場合は、たとえ個人であっても労働者ではなく事業者という立ち位置になるので、社員のような生活保障が用意されているわけではありません。
原則は、すべて自己の責任において賄っていくことになります。

以上の特徴から、業務委託のメリットやデメリットをまとめますと、こうなります。

(メリット)

  • 自分の裁量で仕事ができて自由度が高くなる
  • 仕事の成果や出来高に応じて報酬に上限がない
  • 自分の得意領域のみの仕事に特化できる

(デメリット)

  • 労働者として扱われず労働基準法の適用もない
  • 報酬面で浮き沈みしやく安定性がない
  • 税金申告や生活保障面は自己責任で行わなければならない

新聞配達の業務委託とは?

ここからは、新聞配達を業務委託で仕事をするケースを見てみましょう。
新配配達の仕事は、決められた地域で、決められた部数を、決まられた場所まで、配達することです。
つまり、依頼者である新聞販売店から配達業務を委託され、それを確実に遂行することが成果となります。
そう言った意味では、時間という概念よりも成果が求められるため、「1部あたり〇円」という出来高報酬で業務委託することは合理的かもしれません。
ただし、これには依頼主である新聞販売店側と仕事を請け負う側の双方に気をつけなければならないポイントがあります。

<新聞販売店側の注意点>

業務委託として新聞配達を請け負う配達スタッフは労働者ではありません。
「◯◯時までに◯◯部数を配達してほしい」という業務委託を結んだ場合、それ以外の命令を下すことはできません。
業務委託はあくまでも成果に対して報酬を支払う仕組みですから、例えば「◯◯時までに出勤してください」などの業務命令も下せませんし、代配や集金、事務作業等の他の業務をお願いすることもできません。

<配達員の注意点>

業務委託として新聞配達を行う場合、時間や働き方に制限はなく自由な立場で働けるというメリットがあります。
例えば、決められた時間までに配達が完了すればそれで良いため、出勤時間に縛られることもありません。
ただし、遅配や誤配などに関連するクレーム、新聞を正確に時間通りに配達するという業務をきちんと遂行する責任を常に背負っています。

まとめ

最近は「フリーランス」という言葉をよく耳にしますが、これも業務委託と考えは一緒です。
業務委託と言う働き方は、自由度の幅が増えますが、それは「仕事を好き勝手にできる」ということではなく、あくまで業務委託契約という規定を遵守(じゅんしゅ)して遂行するわけです。
また、自分の身柄は会社の管理、監督下にないので、自己管理(=セルフマネジメント)能力が一層求められます。
そういったことを理解したうえで、業務委託という働き方が自分に合っているかどうか、しっかり検討したほうが良いでしょう。

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