新聞各社は、「紙の新聞」以外にもWeb上のニュースサイトで情報を配信しているケースも多くあります。
その中には、無料で読める記事と有料で読める記事があります。
有料の場合でも、それぞれサービス内容だったり、料金体系も異なります。
そこで、全国紙の代表的な有料デジタル版の仕組みを取り上げ、その内容を見てみることにします。
朝日新聞/朝日新聞デジタル
朝日新聞のデジタル版は、全てのサービスが利用可能な「デジタルコース」、紙+デジタル版の「ダブルコース」、有料記事が月300本まで読める「シンブルコース」を用意しています。
朝日新聞デジタル |
宅配新聞(紙) | デジタル版 | ||
シンプルコース | デジタルコース | ダブルコース | ||
月額料金(税込) |
朝・夕刊セット 4,037円 朝刊のみの場合 3,093円 |
980円 | 3,800円 |
宅配新聞(紙) + 1,000円 |
初月料金 | 販売店による | 無料 | 無料 | 無料 |
特典 | 販売店による | 月300本まで有料記事の閲覧が可能 | 就活割、ポイント・マイルコースあり | 長期割引あり |
読売新聞/読売プレミアム
読売新聞の電子版、読売新聞プレミアムは朝日新聞デジタルとは異なり、デジタル版単体での提供はありません。そのかわり、紙の宅配新聞料金+162円(税込)でデジタル新聞の購読が可能となります。
読売プレミアム | 宅配新聞(紙) | +デジタル版 |
月額料金(税込) |
朝・夕刊セット 4,037円 |
朝・夕刊セット+デジタル版 4,199円(+162円) |
朝刊のみの場合 3,093円 |
朝刊のみ+デジタル版 3,255円(+162円) |
毎日新聞/デジタル毎日
毎日新聞の電子版・デジタル毎日は2018年3月に大幅にリニューアルし、料金やサービス内容が一新されました。毎日新聞の有料記事に加えてWeb限定のコンテンツも読める「スタンダード」は月額1,058円とデジタル新聞の中では最安。「プレミアム」は全国の毎日新聞がデジタル版で読めるほか、週刊エコノミストとサンデー毎日、さらに過去のデータベース検索まで可能なフルプランとなっています。
デジタル毎日 | 宅配新聞(紙) | デジタル版 | |
スタンダード | プレミアム | ||
月額料金(税込) |
朝・夕刊セット 4,037円 統合版 3,093円 |
1,058円 | 3,456円 |
日本経済新聞/日経電子版
日本経済新聞の日経電子版はデジタル単独での購読のほか、紙版と併せての契約も可能(日経Wプラン)となっています。
日経電子版 | 宅配新聞(紙) | デジタル版 | 日経Wプラン (宅配+デジタル) |
月額料金(税込) | 朝・夕刊セット 4,509円 |
朝・夕刊セット 4,200円 |
朝・夕刊セット 5,509円 |
全日版地域 3,093円 |
全日版地域 4,200円 |
全日版地域 4,670円 |
産経新聞/産経電子版
産経電子版は、産経新聞やサンケイスポーツ、夕刊フジを、紙面のままパソコンやスマートフォン、タブレットで読めるサービスです。バックナンバーは3カ月分掲載、電子版だけの特別ページも掲載しています。
産経電子版 | 宅配新聞(紙) | デジタル版 |
月額料金(税込) | 朝刊のみ 3,034円 |
産経新聞 1,944円 |
まとめ
全国紙新聞各社のデジタル(電子)版の料金は、紙新聞が全国ほぼ横並びなのに対し、料金や利用条件などが各社バラバラなのが大きな特徴と言えます。
新聞通信調査会による、全国 18 歳以上の 5,000 人を対象に実施した「メディアに関する全国世論調査(2018年)」で、次のような調査レポートを見つけました。
- 自宅で月ぎめ新聞を購読している人は 69.4%であった。
- 新聞の種類を見ると、「全国紙」を購読している人が 51.4%、「県紙・地方紙」を購読している人が 37.2%、「ブロック3紙」を購読している人が 13.2%となった。
- 全国紙を購読している人のうち、「紙の新聞」が 96.9%、「電子新聞」が 1.2%、「両方」が 1.7%であった。
- 今後の新聞の接し方について、「紙の新聞を購読する」が58.5%、「電子新聞を購読する」が2.6%、「両方」が2.3%であった。
この調査結果を見ると、デジタル(電子)新聞を月ぎめで購読する人はまだそれほど多くないように思えます。
あらためて考えると、「情報を得る」という観点では、デジタル新聞は合理的で今の時代にマッチしている部分も多くあります。
しかしながら、やはり昔から新聞のイメージは「紙の束」ですし、独特の「いい味」を感じさせてくれます。
すべてを「合理性」で考えるのは少し寂しい感じがしますよね。
確かなことは、「デジタル配信」によって新聞の新たな読み方が提供され、ユーザーからすると選択肢が広がったことではないでしょうか。