新聞販売店のマーケティング思考-地域情報誌 編

B!

「新聞購読者をいかにして獲得するか?」

これは、新聞販売店にとって最重要レベルの課題と言えます。
そこで、ある新聞販売店の取り組みをご紹介しましょう。

この新聞販売店さんは、3世代50年以上に渡り、「漁船だより」と言う地域情報誌を発行しています。
「漁船だより」とは、漁港から出港した漁船の操業状況を一覧にした情報誌です。
この新聞販売店では毎日、朝刊に折り込んで読者に届けているそうです。

遠方で操業する漁船に乗る漁師の家族にとって、その安否を気にするのは当然です。
もし、「漁船だより」で漁船や漁師さんの様子が毎日伺うことができれば、ひとまず安心できますよね。

すると、「こんな情報が届くなら新聞を取りたい!」と購読の申込みが徐々に増え、やがて「これが楽しみで新聞を取っているんだよ」と読者の評判も上々だそうです。

では、この取り組みのポイントを見てみましょう。

まず何よりも、ニッチな情報ながら地域特有のニーズに着目している点ではないでしょうか。
地域住民の方たちは、「今、何に関心があるのか?」「どんな価値観を持っているのか?」「どんな困りごとを抱えているのか?」「どんな不安を持っているのか?」など、様々な角度から考えてみることでアイデアが生まれたのでしょう。

また、「地域情報誌」という媒体を活用することも購読者獲得に相性が良いのも確かです。
これを一過性ではなく、長年発行し続けていることで、住民の信頼を得ていく、そこから固定ファンも繋ぎとめていくことで、解約防止にも繋がるわけです。

今まさしく、「購読者をいかに獲得するか?」そして「いかに継続的に購読してくれるか?」と言ったマーケティング思考が新聞販売店には問われているのではないでしょうか。

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